夢多かりしあの頃の思い出

田中 良二

音声グループ在籍:1971.10.1〜1987.4.30
(うち1980.7.13〜1983.3.15は沖縄電波観測所長)
現職:宇宙開発事業団 筑波宇宙センター 機器・部品開発部
共通機器開発室 主任開発部員

1.私は、1968年4月に電波研究所に採用され、1987年5月に宇宙開発事業団に出向になり、現在、筑波宇宙センターに勤務しています。
 その間、音声研究室には、1971年10月から、1987年4月までの長い間、途中で3年間の沖縄勤務のブランクもありましたが、とにかく大変お世話になりました。

2.研究室のテーマとしては、最初はヘリウム音声、続いてSPAC、雑音抑圧と進み、実験道具としては、NEAC−2200/500とA/D,D/A変換装置である543を使い、その後、PDP−11/45、更には、VAXへと進み、諸先輩の御指導を受けて次々と新しい勉強を続けることができました。

3.色々な思い出の内、一番楽しい思い出は、1977年から1978年にかけて、フランス政府給費留学生として、CNRS−LIMSIで勉強できたことです。
 音声研究全般や音声処理技術について、多くの研究所や研究会で見聞を広めることができました。
 また、旅行で訪れる各地の博物館などで、タピスリやモザイクを眺めていると、本来の見学を忘れて、画像の符号化の根本はどうあるべきか、それを音声に置き換えるとやはりLIMSIで
のdiphonemeとつながるのだろうか、などの思いが次々と浮かんできたあのころを懐かしく思い出しています。
 この原稿を書いている今日7月14日はフランス革命記念日です。ちょうど11年前のパリでの軍事パレードなどを、思い出しています。

4.これまでお世話になった音声研究室を始め、電波研内外の諸先輩に御礼を申し上げ、新生研究室の輝かしい将来を祝福して拙稿を終えたいと思います。

 取り止めのない思い出話になりましたが、お許し下さい。

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