オモシロ学問人生

コンピュータによる駄洒落の研究

滝澤修

概要

人間が日常使っている言葉(書き言葉、話し言葉)をコンピュータで解析・認識・合成する技術である「自然言語処理技術」は、音声認識やワープロなどへの応用に見られるように、ヒューマンインターフェースの中核をなす重要な技術です。自然言語は、意味と表記との関係に単純な1対1対応がつけられない場合が多いことや、文脈や状況に依存して意味が変化する場合が多いこと、などの点で、コンピュータには扱いにくい特徴があります。

「委員会に欠席しても、いいんかい?」のような駄洒落表現の場合、これを駄洒落だと理解するためには、後者の「いいんかい」が、「委員会」との発音上の類似性を持つことと、「良いのでしょうか」という意味を持つこと、の2つを理解する必要があります。従って、自然言語処理技術で駄洒落理解を実現するためには、言葉の同一個所を2重に深く解析する必要があることになります。このような深い解析ができるようになれば、駄洒落以外にも修辞表現(凝った言い回し)が用いられることが多い自然言語全般へ応用することができ、自然言語処理システムの性能向上が期待できます。しかし、このような深い解析手法の研究は、従来の自然言語処理技術の研究の中では十分には取り組まれていませんでした。

本研究では、自然言語処理における深い解析技術を開発する手がかりを得るために、駄洒落表現に着目し、解析手法の研究を進めています。また駄洒落のほかに、皮肉表現や、「約束は約束だ」のようなトートロジー(同語反復)表現といった、深い解析が必要な言語表現の研究にも取り組んでいます。


本研究に関するマスコミ報道

(注)著作権上の配慮のため、情報通信研究機構のアドレスブロックの外からのアクセスでは“注”の付いた番組画面や記事は表示できないようになっています。あしからずご了承下さい。

新聞

テレビ

「録」は録画出演、「取」は取材報道のみ。

ラジオ

「生」はスタジオ生出演、「生電」は電話生出演、「録」は録音出演(電話等)、「取」は取材報道のみ。

商業雑誌など


商品化(ソフトウェア監修)

CD-ROM「だじゃれどりアララ」 by (株)アニモ

(注:「だじゃれどりアララ」の初期バージョンは2000年2月をもって製造販売を終了しました。)
だじゃれどりアララ
(注)著作権上の配慮のため、情報通信研究機構のアドレスブロックの外からのアクセスでは“注”の付いた記事は表示できないようになっています。あしからずご了承下さい。

滝澤修のトップページに戻る